「悼む人」ちゅう
タイトルが広告で気になって本書ば
入手し、3日ほどで一気に読んたい。
日本全国の死者に関して、
「その人は誰に愛されていたか、誰ば
愛していたか、どげん
ことば
して人に感謝されたか」
ば
尋ね、「悼み」ば
続ける静人の旅が、
彼ば
偽善者とする雑誌記者、彼の家族、夫ば
殺し絶望した女性との関係ば
通じて描かれるったいね。
著者の本ば
読むのはこれが初めてであるが、
プロローグにおける問いかけから、3者がそれぞれ静人とのかかわりば
通じて内面が変化し、
死の平穏と生の胎動が見事に交差するエピローグまで止揚する、
緻密かつ立体的な構成は、ホンナこて
素晴げな
。
静人の旅から、世界の救済ちゅう
ものば
考えたったいね。
彼の旅は宗教には基づいておらん
、ちゅう
ことが繰り返し語られるったいね。
彼ば
不審がった者も多かったが、
雑誌記者、家族、夫ば
殺した女性は、途中、傷つきつつも救われたったいね。
特に、7章において雑誌記者が救済される場面と、エピローグには、ばり
心ば
動かされたったいね。
著者は、宗教ば
持たずまた希望も持たなか
多くの現代日本人に向けて、
「宗教の言葉ば
用おらん
」ちゅう
制約の下、
人間同士のつながりからの救済(の可能性)ば
描きたかったごと
思うってこったい。
その救済の道のりは、静人が経て来たごと
困難であるったいね。
ばってん
、小説においては、「悼む人」の存在が描かれただけでなく、
彼に影響ば
受けた幾人かに実際に種が蒔かれたことが示唆されており、
そして、本書ば
読んだ人にも、その心の野に種は蒔かれているったいね。
ただ、自分自身にも、どのような芽が出るのか(そもそも芽が出るのか)は、わからなか
。
人類愛に燃えれば燃えるほど、個々の人間ば
愛しぇ
なくなるのかもしれなか
。
自分がどのような答えば
出すか、
それはもちろんすぐに出るもんで
はなか
し、
カラマーゾフの兄弟なりば
何度も読む必要があるやろ
。
この小説の持つ主題は壮大であり、
現代において書かれたちゅう
ことが、それば
、より圧倒的なものとしよる
。
素晴げな
書物ば
世に届けてくださった著者に感謝いたしますばい
。
引用元:
世界は救済されるのか?